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シェリー

今日はたまたま実家へ寄りました。
特に行かなくてもよかったんですけど、なんとなく足が向いたんです。

家の中にいると、外から「く~ん、く~ん」と耳慣れない声が。
最初は気にしていなかったけど、あまりにも続くので外へ出てみました。

そして見てみると、そこにいたのは
地面に体を横たえている実家の飼い犬、シェリーでした。

シェリーは以前に買っていた犬から生まれた子で、
生まれてからもう13年ぐらいになるんです。

そばには日よけ用のかさ、そして下半身にはタオルが巻いてある。
しかも首には鎖も付いていない。
とっさに僕は、シェリーが鎖をはずして脱走し、車にひかれたのでは、と思いました。
(過去にもそんなことがあったので)

事情がわからないので、親に電話をして聞いてみると、
どうやら車にひかれたのではないらしい。
ちょっと安心したのもつかの間、
「2日ぐらい前から様子がおかしいんだよ」とのこと。
それでも昨日は上半身を起こしたりしていて、
今朝は頭を上げたりもしていたそうです。

顔を見ると、シェリーは僕の顔をじっと見ています。
じゃれたそうな顔をしているけど、体は上がりません。
体が痛むのか、時々鼻を鳴らしていたので、
「つらいけど頑張れよ、また後で来るから」
と頭をなでて、後ろ髪をひかれる思いでその場を後にしました。

シェリーが息を引き取ったと連絡が入ったのは、
それからわずか1時間半後のことでした。
僕が帰った後に様子を見に行ったら、もうすでに息はなかったそうです。
まさかそんなに早くに死んでしまうような様子でもなかったので、
聞いたときにはかなり驚き、ショックでした。
僕が見たのが生きていた最後だったようです。

夕方に急いで行ってみると、もうすでに土の中に埋められ、
お墓が作られていました。
さっきまでそこにいたのに、今はもう土の中。
まるで嘘のような出来事でした。

本当は死んだと聞いたときに、すぐに来てやりたかった。
でもどうしても仕事で抜けられなくて、ようやく来たらもうすでに土の中。
最後ぐらい、この手で土をかけてやりたかった。

…そんなことを考えていたら、涙が出てきました。

よくよく考えてみると、食事はおろか、水さえもろくに取っていない状態で
あれだけ気温が高いところで横たわっていれば、
一気に体力が消耗してもおかしくなかったはずです。
本人はかなり苦しかったはず。

なのにシェリーは苦しいながらも、僕の顔を見たときには
出来るだけそんなそぶりを見せまいとしているように見えました。
それを見た僕も、今すぐにどうこうなるとは思いませんでした。
まさか死を目前にしていたとは…。

特に用もなかったのに、なんとなく行く気になったのは、
シェリーが呼んでいたのかも知れません。

昔は散歩をしたり、庭で遊んだり、川に遊びに行ったりと、
いろんなことを思い出しました。
最近は忙しくて、たまにしかかまってやれませんでしたけど、
生まれたときから見てきただけに、今回のことは本当に残念でした。

とても人なつっこい、いいやつでした。

救いだったのは、苦しんだ期間が実質2~3日と短かったこと、
10年以上と十分長生きしたこと、これに尽きると思います。

庭から吠える声が聞こえないのはすごくさびしいですが、
これからもその思い出を忘れずにいたいと思います。

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2005年08月01日 21:24に投稿されたエントリーのページです。

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